「SBTの特徴や利点は?」「SBTとNFTの見分け方や活用事例は?」
NFTの世界で注目されつつあるSBTですが、SBTの特徴やNFTとの違いがわからない方も多いかと思います。
SBTとはソウルバウンドトークンの略語で、譲渡や取引ができない特殊なタイプのNFTです。このようなNFTは、保有権の証明や特定のコミュニティへの参加証明など、異なる目的で利用されることがあります。
本記事では、SBTの特徴やNFTとの見分け方について解説します。SBTの活用事例や注意点についても解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
SBTとは?譲渡できないNFTの特徴や利点
SBTとはソウルバウンドトークンの略語で、譲渡や取引ができない特殊なタイプのNFTです。通常のNFTとは異なり、取引や譲渡が制限されています。
例えば、オンラインイベントのチケットや特定の会員資格、限定コンテンツへのアクセス権を確保することが可能です。また、SBTは、その所有者が限られていることから、独占的な価値を持つことがあります。
これにより、限定的なコンテンツやサービスへのアクセスが維持され、特定の目的に利用されます。
SBTとNFTの見分け方
NFTとSBTは、どちらもブロックチェーン技術を利用したデジタル資産であり、それぞれが独自の属性を持ちます。また、どちらもデジタルアートやコレクティブルの保有権を証明する役割があるのも特徴の1つです。
NFTとSBTの最大の違いは、譲渡や取引の可否です。NFTは自由に取引できますが、SBTは譲渡や取引が制限されています。
これにより、SBTは限定的なアクセスや特定の目的に利用されます。
SBTをブロックチェーン・web3の世界で活用した事例を紹介
SBTはweb3の世界において以下のように活用されることが多いです。
- セミナーの参加証明書
- オンラインイベントチケット
- 限定コンテンツアクセス
- 特定の会員資格証明
それぞれ詳しく解説します。
セミナーの参加証明書
セミナーの参加証明書としてSBTを発行することも可能です。
実際に私は、2023年2月に開催したセミナーにて以下のSBTを発行しました。
こちらのSBTを持っている方には今後出すNFTを安くしたり、セミナー参加費用を安くするなどの特典が付与されます。こうすることで、セミナーに参加した方の管理がしやすくなるだけでなく、リピーターを増やすきっかけを作ることに成功しました。
オンラインイベントチケット
SBTは、オンラインイベントのチケットとして利用されることがあります。これにより、チケットの所有者が限定され、イベントへの参加資格が確保されます。
例えば、特定のコミュニティ内でのみ利用可能なチケットが、SBTとして発行されることが多いです。実際に私も、セミナーを開催した際にはSBTを発行し限定のオンラインチケットとして活用しました。
今後、セミナーを開催する際にはSBTを持っている人を優先的にご招待しつつ、値引きすることも検討中です。こうすることで、よりファンの可視化がしやすくなります。
限定コンテンツアクセス
限定コンテンツへのアクセス権をSBTで管理できます。
例として、特定の有料コンテンツへのアクセス権をSBTとして発行することも可能です。これによりコンテンツの独占的な価値が高まり、保有者にとっての魅力が増します。
特定の会員資格証明
SBTは、特定の会員資格証明として利用されることがあります。
NFTとして会員権を発行すると、2次販売が可能となってしまうため、限定性を示すことができません。一方で、SBTであれば譲渡や売買ができないため、限定性を示すことが可能です。
これにより、会員制サービスへのアクセス権が確保され、そのサービスの独占的価値が高まります。プレミアム会員限定のサービスや特典を受けられる資格を、SBTとして発行・管理することも可能です。
SBTの作り方と発行時にかかる費用
SBTの作る方法として、NFT発行ツール『thirdweb』を活用する方法が最もスムーズに作成可能です。独自ブランドのNFTを発行できるだけでなく、SBTも簡単に作れます。
具体的手順としては、以下の通り。
- SBT・NFTの発行ツール『thirdweb』を開く
- 「NFT Collection」よりコレクションページを作成する
- SBT化したいデジタルデータをMintする
- Permissionsにて「Transferble」を「Non-Transferble」に変更してSBT化する
SBTを発行するには、適切なブロックチェーンプラットフォームを選択し、スマートコントラクトを作成する必要があります。その後、SBTの属性や機能を設定し、発行を行います。
代表的なプラットフォームをまとめると以下の通りです。
- Ethereum
- Polygon
- Binance Smart Chain
使い勝手がよくすぐにSBTを確認できるのはEthereumですが、手数料が高いのが難点です。費用としては、Ethereumの場合だと約3,000〜8,000円程度。Polygonの場合だと10円〜300円程度で済みます。
実際に私が作ったSBTはPolygonで、発行手数料としては1枚あたり約10円ほどです。そのため、使い勝手の良さや費用を考慮して選ぶと良いでしょう。
SBT(譲渡不可NFT)の作り方を徹底解説!thirdwebを使ってソウルバウンドトークンを発行する方法
SBTを取り扱う上での注意点
譲渡不可なNFTであるSBTを取り扱う上で、以下の点に注意しましょう。
- SBTの譲渡制限
- SBTの利用目的や取り扱い方法の提示が必要
- SBTの法的側面
それぞれ詳しく解説します。
SBTの譲渡制限
SBTは譲渡や取引が制限されているため、通常のNFTと異なり、市場で自由に売買することができません。そのため、購入したSBTを2次販売できないため注意が必要です。
ただし、SBT発行者が特別な条件下で譲渡を許可する場合もあります。
SBTの利用目的や取り扱い方法の提示が必要
ただSBTを発行しただけでは、NFTとの判別はつきません。SBT発行者は、SBTの利用目的や取り扱い方法を明確にする必要があります。
また、発行者はSBTの保有者に対してサポートや情報提供を行う責任があるため注意しましょう。
SBTの法的側面
SBTはデジタル資産であるため、法的な側面に注意が必要です。NFT同様、SBTはデジタルデータであるため、購入者に対して著作権・所有権は付与されません。
あくまで与えられるのは、保有権と特典を受け取るための権利です。そのため、活用する際には法律や規制に従うことが重要です。
SBTの重要性と将来性
SBTは、限定的なアクセスや特定の目的に活用されるデジタル資産として、今後さらなる発展が期待されます。独占的な価値を持つことから、新しいビジネスモデルやサービスの創出に貢献することも可能です。
SBTの発展を目指すなら、開発者や利用者が一体となって取り組むことが重要です。法的側面や技術面の課題を解決し、より多くの人々がSBTを活用できるようにすることが求められます。
SBT(譲渡不可なNFT)まとめ
SBTとはソウルバウンドトークンの略語で、譲渡や取引ができない特殊なタイプのNFTです。このようなNFTは、保有権の証明や特定のコミュニティへの参加証明など、異なる目的で利用されることがあります。
SBTを発行する際には、NFTの発行と同様にメタマスクの登録と仮想通貨が必要です。まだ準備が整っていない方は、以下の記事から準備を進めましょう。